バングラデシュに訪れて改めて誓ったふたつの想い 石橋孝太郎

バングラデシュに訪れて改めて誓ったふたつの想い 石橋孝太郎

STUDY FOR TWOを通じてバングラデシュに学校を建設しました。

ちなみにSTUDY FOR TWOとは?

今回の建設に際しては、自分たちの活動からの支援金だけでなく、クラウドファンディングを通じ、多くの皆さんにご協力を得て、学校を建設することができました。
改めて、本当にありがとうございました。

そんな建設された学校とそこに通う子どもたちのことを、きちんと皆さんにお伝えするために、2017年3月に私は、数名のメンバーたちとともにバングラデシュ ラジャヒ州を訪れました。
今回はその時に私自身が現地で感じたことを、皆さんに少しでもお伝えできればと思っています。

私にとって今回のバングラデシュへの渡航は、久しぶりの途上国への渡航になりました。以前インドに訪問した以来の渡航なので、約2年ぶりです。
むせかえるようなあの空気の感覚をおぼろげに思い出しつつ、無事に到着したバングラデシュは、いつも通りの喧騒と独特の臭いのする国でした。

そんなバングラデシュへの渡航中、支援先の子どもたちとの出会いももちろんですが、私には非常に印象深く残っている出来事があります。

支援先に到着する前滞在していたある都市で、メンバーたちと夜の街を歩いていると急に袖を引かれ、振り返るとそこに一人の少女がいました。 彼女は、俗に言うところの、物乞いをしていました。

彼女はしきりに、とても鮮やかとは言えないようなひなびた花の束を押し付けてきます。
あまりはっきりとは聞き取れなかったものの、「いくらで買ってほしい!」と伝えてくれていました。

最初の頃は「ここで彼女にお金を渡したところで何も解決はしない。それならば無視しよう」と、そんな風に決めていました。 今まで何度も途上国には行ったことがありましたが、物乞いの方々に直接金銭を渡したこともありませんでした。

しかし、あまりにしつこくついてきては、花を押しつけてくる彼女といると、
「ただの物乞いではなく、花を売ろうとしている。それなら買ってあげる分にはいいかな。」と思ってしまい、その花を買うことに決めました。
ただ結局その花は、彼女の希望している金額と僕がその時手元にあった現金が合わず、買わせてもらえなかったのですが(笑)
この出来事と彼女の姿は、私の中は強く印象に残っていました。

そして、その翌日に僕は支援先の学校に向かうことになります。

支援先の学校は新しい学校ができたからなのか、とても歓迎してくれ、校舎も非常に立派で、子どもたちも勉学に対して積極的に取り組んでいる様子が見て取れました。

ダッカという都市から車で半日もかかるいわゆる地方の農村部で、限られた環境かもしれませんが、支援先の学校を活かし、十分に子どもたちは勉強に勤しむことができるようになったのだと感じることができました。

支援先の学校以外にも、現地のNGOが他にも支援している学校を幾つか訪問し、合計して1日半弱の間、見て回らせていただいたのち、都市部に戻りました。
その長い車内で、僕はなんとなくあの時の少女のことを思い出していました。

彼女は都市部で一人、物乞いをしています。
おそらく勉強をする機会もまともに受けられていないでしょう。
そのキッカケすらないのかもしれません。

途上国支援をするときに、どうしても支援先、支援地域を選定するときは効果の大きさ、効率性が重要になります。
途上国の中でも、都市部よりも地方の農村部の方が、勉強したいけど、環境的に勉強ができない子どもたちが大勢います。
だからこそ、私たちの支援先も地方の農村部でしたし、そのこと自体はとても合理的で、いい判断だと思っています。

けれど、僕はあの少女を救えていないことも事実です。
救うなんて、偉そうなことを言うべきではないのかもしれないですが、彼女には何も届けられていなかったのです。

彼女にも地方の農村部にいた子どもたちのように、教育を受ける機会を提供できれば、彼女の人生は変わっていくのかもしれません。
教育には少なくともそんなキッカケになり得る、強い力があると思うのです。

だからこそ、なんだか自分たちがちっぽけで、無力だと感じてしまいました。

STUDY FOR TWOは2010年4月5日に自身の小さなアイデアから始まった活動です。

“勉強したいと願うすべての子どもたちが勉強できる世界に”
“大学の教科書をより安価に購入できることが当たり前の世界に”

この2つの想いを叶えるために、これまで7年間ずっとやってきました。
おかげさまで、活動は全国に広がり、累計で言えば数千名の学生たちが活動し、多くの子どもたちに支援をしてきています。

しかし、まだ僕たちには彼女が救えませんでした。

僕自身、なんとなく国内で活動が大きくなってきて慢心していたのかもしれません。
これでもう十分だと思ってしまっていたのかもしれません。
手前味噌なことを言えば、もしかしたら、社会に出るようになり時間がないことを、都合の良い言い訳にしていたのかもしれません。

7年前の自分自身の想いを、今改めて感じています。
勝手に諦めている場合ではないし、もっと自分たちにできること、自分たちじゃないとできないことがあるはずです。

“勉強したいと願うすべての子どもたちが勉強できる世界に”
“大学の教科書をより安価に購入できることが当たり前の世界に”

この2つの想いをより大きく実現し続け、いつかきっとまた僕が彼女のような存在に出会うことのない日々を目指していきたい。
そう思っています。

そして私たちSTUDY FOR TWOはそのために存在しているのです。

そんなことを改めて感じさせてくれたバングラデシュ渡航でした。

この春もSTUDY FOR TWOでは学校建設や奨学金支援を通じ、現地の子どもたちの支援活動に取り組んでいます。
想いを新たに邁進してまいりますので、末長いご協力をお願い致します。

一般社団法人STUDY FOR TWO
代表理事
石橋 孝太郎

p.s. 2017年5月17日にこんなイベントに登壇予定ですので、もしよろしければ是非いらっしゃってください!


イベントURL:http://peatix.com/event/258806

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